CHASSESPLEENの日記

2018年2月4日に別府大分毎日マラソンを、山中先生から数秒遅れで完走し、燃え尽き、今後の方向性が定まらぬまま、憂いを払うべく綴る連絡帳。

寄合

不在組合員に対して一定の金銭的負担を求めることが認められた事例を巡って議論。最高裁判例裁判所 | 裁判例情報:検索結果詳細画面)があるのであれば最初に示すのが管理会社のお役目。f:id:CHASSESPLEEN:20190407202129j:image
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/357/038357_hanrei.pdf

 

事件番号 平成20(受)666

事件名 協力金請求事件

裁判年月日 平成22年1月26日

法廷名 最高裁判所第三小法廷

裁判種別 判決

結果 破棄自判

判例集等巻・号・頁 集民 第233号9頁

原審裁判所名 大阪高等裁判所

原審事件番号 平成19(ネ)2458

原審裁判年月日 平成20年1月24日

判示事項 団地建物所有者全員で構成されるマンション管理組合の総会決議により行われた自ら専有部分に居住しない組合員が組合費に加えて住民活動協力金を負担すべきものとする旨の規約の変更が,建物の区分所有等に関する法律66条,31条1項後段にいう「一部の団地建物所有者の権利に特別の影響を及ぼすべきとき」に当たらないとされた事例

裁判要旨 団地建物所有者全員で構成されるマンション管理組合の総会決議により行われた自ら専有部分に居住しない組合員が組合費に加えて月額2500円の住民活動協力金を負担すべきものとする旨の規約の変更は,次の(1)〜(4)など判示の事情の下においては,建物の区分所有等に関する法律66条,31条1項後段にいう「一部の団地建物所有者の権利に特別の影響を及ぼすべきとき」に当たらない。

  1. 当該マンションは区分所有建物4棟総戸数868戸と規模が大きく,その保守管理や良好な住環境の維持には管理組合等の活動やそれに対する組合員の協力が必要不可欠である。
  2. 当該マンションにおいては自ら専有部分に居住しない組合員が所有する専有部分が約170戸ないし180戸となり,それらの者は,管理組合の役員になる義務を免れるなど管理組合等の活動につき貢献をしない一方で,その余の組合員の貢献によって維持される良好な住環境等の利益を享受している。
  3. 上記規約の変更は,上記(2)の不公平を是正しようとしたものであり,これにより自ら専有部分に居住しない組合員が負う金銭的負担は,その余の組合員が負う金銭的負担の約15%増しとなるにすぎない。
  4. 自ら専有部分に居住しない組合員のうち住民活動協力金の支払を拒んでいるのはごく一部の者にすぎない。

参照法条 建物の区分所有等に関する法律31条1項,建物の区分所有等に関する法律66条